「ピンポン」が見返すごとに解釈変わってすげーという話

※ピンポン(松本大洋原作)知ってる人しかわからん内容です

自分の人生を振り返りたくなったときに、よくアニメのピンポンを見たり、思い出したりするんです。で、その中で見るごとに解釈変わるシーンがあるんですよ。

それが、卓球部を退部したアクマが大会の会場のトイレに篭ってる風間と会話した後に泣きだすっていうシーンなんです。「少し泣く」ってコマだけ見たことある人もいるんじゃないかな? 有名なので。

で、ここでなんでアクマが泣いたかって、作中で説明なくて、読み手の解釈に委ねられてるんです。で、これが見た時の自分の年齢とか境遇に合わせて解釈変わってるのに気づいて、やっぱ凄い作品だな〜と。

学生のころは「みんなも本当は辛かったんだ、でも頑張ってたんだ」って気づいたけど、もはやそれを知っても取り返しが付かない後悔に泣いたんだと思って、

フリーターの頃は「あんなに絶対的に思えた風間が、実はごく狭い世界でもがき苦しんでるただの学生だった」ってことに気づいて、悲しくなったんだと思って、

会社勤めのいい歳になったいまは、卓球に必死になっていたあの頃と別れを告げたことへのある種の郷愁(後悔ではなく)に泣いたんだと思ってる。

たぶんどれも正解で、どれも間違いなんだろうなぁ。

見てない人はぜひ見てください。